夢の一人暮らし
私は一人暮らしにずっと憧れていた。
思えばこれまでの人生、私は一度も
『自分の部屋』という独立した
プライベート空間を持ったことがなかった。
一番最初に自分の部屋がほしい!と思ったのは
小学3年生の頃だった。
私の勉強机は親も妹も入ってくるリビングの角にあった。カードキャプターさくらちゃんのかわいいデスクマットの勉強机。
対になるように向かいの角には妹の勉強机。
なんでやねん!!
小学3年生の私は、無性に自分だけの空間が欲しくて欲しくてたまらなかった。
仕切りみたいに家中のおもちゃを積み上げてバリケードを作った。
だが、親には邪魔だと言われた。
悔しかった。どうして分かってくれないんだ。
小学5年の夏、親が解散(離婚)した。
貧乏になった。
狭いアパートに暮らすようになった。
当然自分の部屋なんてなかった。
ベッドも妹と一緒だし、どの部屋にいても
誰が何してるか分かった。
なんでやねん!!
中学2年生、グレた。
ストレスでしかなかった。親のいびきにイライライライラした。
電話の内容聞かれたくない。ちょっとエッチな漫画読みづらい。
お願いだから一人にしてよ!
友達はみんな自分の部屋を持ってて、自分の部屋にテレビまである。いいなぁー。
就職した。
車を手に入れた。車内はとても落ち着く。
そうか!これが自分の空間か!
今までの貧乏の反動で、服、漫画、飲み会、美容、旅行、色々散財しまくった。
楽しい!自分のお金で自由に何でもできる!
楽し〜!
気づけば毎月残高を0にするのが私の美学。
ちゃんと経済を回していた。
そのおかげで、お金は全くたまらなかった。
悲しみと絶望でいっぱいになった。
なんでやねん。。
25歳、ついにやっと貯めたお金で一人暮らし!
長かった。やっと、やっと手に入れた。
私だけの空間!何してもいい。
私の好きなものなんでも置いていい。
好きな食べ物を何でも冷蔵庫に入れていい。
恋人を呼んでもいい。誰にも侵害されない私だけの隠れ家!
最高ーーーー!!
テンションが上がったのでブログにしよう。
私の夢の遅咲き一人暮らし。イタイ大人の一人暮らしの日常をどうぞよろしくお願いします。